歯肉が腫れた
歯ぐきが腫れた場合、いろいろな原因が考えられます。
歯ぐきが腫れるということはどこかに炎症があるこということです。
その炎症がどこにあるのか、また、原因は何かということが重要になります。
●歯周病の場合
●根の先の場合
●歯が破折している場合
●親しらずの場合
●その他
以上の場合が考えられます。
1) 歯周病の場合
歯周病の急性期には歯と歯ぐきの間にばい菌が増殖して急に歯肉が腫れたりすることがあります。まずは、歯と歯ぐきの間をよく消毒することが大切です。
また、抗生剤により急性期の炎症を抑えるようにします。その後、歯ぐきの腫れが収まったら本格的な歯周病の治療をしていきます。
歯ぐきの腫れが収まったのは一時的なことで根本的な治療を行っていかないと再発してしまいます。歯周病の治療をして今後急に腫れることの無いようにしていきましょう。
2)根の先に炎症がある場合
根の先に炎症がある場合にも歯ぐきが腫れることがあります。歯の神経が死んで炎症をおこした場合や一度根の治療をしたが再発した場合などがあります。
どちらの場合も歯から膿が出られる状況をつくり急性症状を無くすことが大切です。痛いときには痛みを取るだけの治療をします。人によって違いますが、1時間から~2時間で痛みが治まってきます。
それ以上痛みが長引く場合は一度お電話をしていただければ症状をお伺いして対処したします。痛みが治まってしまえば、次から本格的な根の治療をしていきます。
3)歯が破折している場合
歯が破折している場合にも歯ぐきが腫れることがあります。やむなく神経を取った歯はもろくなり折れやすくなります。
そこに大きな負荷が歯に掛かって歯が折れてしまったり、亀裂が入ったりしてしまうことがあります。
歯の破折の場合は、急性症状がある場合は急性症状を緩和する処置の後に根本的な治療をする子になります。治療は歯の折れた位置で異なってきます。他の項目で詳しく解説します。
4)親不知の場合
親しらずが原因で歯ぐきが腫れる場合は、親しらずが生えきれていない場合におこることがあります。
きちんと生えていないので、歯にかぶっている歯肉と歯との間にばい菌が繁殖しやすいうえにどうしても奥の方に生えているので普段のブラッシングが行き届かないことが多く、ばい菌が繁殖しやすい環境になっている場合が多いからです。
やはり、急性症状がなくなってから根本治療である抜歯が必要でしょう。
5)その他
口内炎、扁平苔癬、骨隆起、良性腫瘍、癌の疑いがある場合もあります。これらの場合には、専門医をご紹介します。