不幸にも虫歯や歯周病で歯を失ってしまった場合、インプラントやブリッジでは対応できない場合があります。
入れ歯は、その人の顔や表情、体のバランス、審美、咀嚼を助けるなど多枝にわたる効果を有しています。

入れ歯

歯がなかったら、、、

前歯が無ければ、間の抜けた顔になりますし、奥歯が無ければ、顔がゆがんでくるし、表情筋も動かなくなってきます。更に上下の咬み合わせが無ければ、義歯の安定を欠くばかりでなく、体のバランスも崩れることもあり、当然のことのように、物が食べづらくなります。

この様な多枝に渡るすべての事柄に対応し、痛みが無く、できるだけ違和感の少なくした義歯を目指していくことが、本当の義歯であると思っています。

部分入れ歯と総入れ歯とを分けて考えています

当歯科医院では、入れ歯を作成する場合、部分入れ歯と総入れ歯とを分けて考えています。
部分入れ歯は、ピンクの部分である床で歯肉を覆い歯肉に噛む力を負担してもらうということと、残っている自分の歯で入れ歯を支えるということを同時に行っています。つまり歯と歯肉の両方で噛む力を支えているのです。
ところが総入れ歯は、歯肉だけで入れ歯を支えています。

この歯がある場合とまったくない場合とでは入れ歯の支持維持の方法が全く違っているからです。
(支持とは、入れ歯を使用して噛んだ場合、入れ歯を支える力を支持といいます。また、維持とは入れ歯でものを食べた場合に入れ歯が外れない力を維持と言います。)

部分入れ歯の場合、弾力のある歯肉と弾力のない歯に力がかかります。弾力のある歯肉には義歯がめり込み、弾力の無い歯にかかったばねは沈んでいきません。そのひずみによって義歯を支えている歯がダメになったり、義歯が破折したり、ばねが折れたりしてしまいます。そのひずみができるだけ起こらないように入れ歯を作り必要があります。

部分入れ歯の場合、残っている自分の歯に負担がかからない方法を考えていくことが大切です。

 具体的には、残っている歯の数や残っている部位、また、残っている歯の前後のバランス、左右のバランス、上下の歯のかみ合わせ状態など考慮する点によって設計はまったく違ってきます。
総入れ歯の場合は歯肉への密着度とかみ合わせの力両方を入れ歯の安定に使用することが大切です。

この両方の力が安定すると外れづらい入れ歯になります。

 

以上のようなことを考えながら、より安定した、違和感のない、よくかめる入れ歯を作れるように治療を行っています。

入れ歯で悩んでいる方は一度ご相談ください。