かみ合わせ治療の実際 その3
MFAを装着してから1週間後に調整をします。MFAを装着して1週間での全身状態の変化を全身健康調査票に書いてもらいます。初診時に書いてもらった調査票は見ないで、MFAを装着した1週間の全身状態を記入してもらいます。
この時はMFAを入れている場合の症状を書いてもらいます。1週間で全身症状の改善がどれくらいあるのかを知りたいためです。症状の改善は人によっていろいろあります。ほとんど改善してしまった人やあまり改善しない人など様々です。ただ、統計的にみるとMFAを装着している時間が長い人ほど改善傾向にあります。口の中に何か入れることに抵抗ある人はまずMFAに慣れることから始まるので症状の改善が遅くなることがありますまったく抵抗の無い人は症状の改善が早いです。
MFAの調整は症状のあるところを(たとえば右の首筋のコリ、右の肩こりなど)触診しながら(患者さんと確かめながら)進めていきます。
MFAの調整は実体顕微鏡を使用して下顎模型とMFAと合わせながら1本1本丁寧にどこの歯がMFAと当たっているのかをみていきます。するとMFAと模型が当たっている場所が分かります。そうしたらMFAを口の中に装着してもらい実体顕微鏡で見たMFAと歯が当たっている部分にビニールシートを入れます。
全身症状の軽減
そうすると全身症状が軽減します。(首こりが治ったり、肩こりが軽減したりします)。全身症状の軽減を確認したら、今度はMFAを専用のバーで削ります。そしてもう一度MFAを口の中に装着します。すると首のコリや肩こりが治っていたり、軽減していたりします。
触診しても痛みが無くなっていたり、軽減しています。痛みの軽減だけの場合はもう一度MFAと歯の間にビニールシートを入れて触診します。この時にもっと痛みがなくなれば再度バーにてMFAを調整します。これを繰り返していきます。ほぼ全身症状が無くなったら次は1か月後の調整になります。
ただ、いろいろな症状が重く出ていたり、1か月の間にいろいろつらい症状が出た場合はその都度対処していきます。